アミノ酸スコア

今回は前回のつづきですね。

前回は「タンパク質って、なに?」でタンパク質の大切さを理解してもらったと思います。

前回読んでない方は先に読んでみてくださいね。
【タンパク質って、なに?】

その後、みなさん食事でタンパク質の摂取は気にかけてますか?是非気にかけてみてください。

そう、今回はそのタンパク質の摂り方ですね。

その前に前回の復習を少し、タンパク質はなにで出来いるか覚えていますか?

そう、複数のアミノ酸ですね。

このアミノ酸、約20種類あるのですが、これは全て体にとってはとても大事で必要なものになります、そしてこの約20種類のアミノ酸は実は体内で作ることが出来るものと出来ないものがあります。
体内で作れないものは口から摂取して(食事から)取り入れないといけないので必須アミノ酸といい9種類あります。後のアミノ酸を非必須アミノ酸といいます。(非必須アミノ酸だからと言って必要ないわけではないですからね)

そして食事から取り入れないといけない9種類の必須アミノ酸をバランス良く保有している食材とそうでない食材があります。実はそれを数値で表したものがあります「アミノ酸スコア」と言います。100がMaxで点数が付けられています。点数が高いほど必須アミノ酸の保有バランスが良い食材ということになります。

そしてそのアミノ酸スコアが100のものが実は結構あります。例えば肉類、魚類、乳製品類は100のものが多いです(ほとんど100)牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉、羊肉、普段食べる魚ほぼ全部、牛乳、卵、ヨーグルト、要は動物性タンパク質はアミノ酸スコアが高いんですね。一方、タンパク質を多く含む植物性のタンパク質は、穀物ではお米が高いのですが玄米で68、精白米で65、食パンにつけては44、コーンフレークなんかは16です。豆類で大豆が86、豆乳86、枝豆92、おから91。その他の野菜やナッツ類など80に届かないものばかりなんですね。もうおわかりですね、

 

良質なタンパク質を摂取するには動物性タンパク質がよい

ということなんですね。ここら辺まではよくご存知の方もおられるかと思います。

そう、私が言いたいのはこんなことではないんです、笑。
この程度はもうみなさん知ってますよね?(知ってましたよね?知らなかった方はラッキーです、知っといてください)万が一、必須アミノ酸やその保有バランスを表すアミノ酸スコアのことや、その内容を知らない人がおられたらこれからお話しすることがよく理解できない可能性があるんですね。ですので少し長くなってしまいましたがご説明させてもらいました。
そうなんです、実はここからが本題です。

良質なタンパク質が動物性タンパク質に多いのは事実です。植物性のタンパク質だけでは必要な必須アミノ酸がしっかり補えない。

では、みなさん、
特にダイエットされている方、もしくは太りたくない方、健康に気を遣われている方も、良質なタンパク質を摂取する為に明日から肉、魚、卵、乳製品なんかの摂取を増やしますか?どうですか?(タンパク質は体にとって重要ですよ?)もちろん増やしてもらって構いません。

まず、これはみなさん全員に当てはまることではないと思いますが、実は現代人はタンパク質の摂取が減ってきています(特に女性)これは体にとってとてもマイナスです(タンパク質の不足は健康にとって重大です、前回説明しましたね)なので、良質なタンパク質はすすんで摂取していただきたいと思っています。

いいですか?タンパク質はしっかり摂ってください。これが前提です。

しかし、やっぱり何事にも落とし穴があるんですね、笑

例えば動物性蛋白質はアミノ酸スコアがほとんど100で良質なタンパク質を保有していますが、脂質(脂肪)もかなり多く含んでいるのが特長です。しかも肉類の動物性の脂質は飽和脂肪酸と言って、なるべくダイエットにも健康にとっても避けたい脂質です(脂質の話はまたいつか)なので食べ過ぎるとかなりのカロリー摂取(脂質のカロリーは糖質やタンパク質の倍以上)とともに、脂質の取りすぎは高脂血症(血液中の脂肪分が高い状態)を招き重大な病気につながっていきます。(ちなみに糖分を取りすぎて血液中の糖分が多い状態を高血糖といいます、どちらもほっておくと大変です)

さて、困りました。
タンパク質は大事、その中でも必須アミノ酸は食事から摂取しないといけない。
その必須アミノ酸のバランスの良い動物性のタンパク質を含む食材には脂質(特に飽和脂肪酸)も多く含まれてしまっていてそれは摂取したくない。

みなさんどうしますか?

では、ちょっとしたコツをお教えしますね。

 

タンパク質の上手なとりかた

細かく説明するときりがないのでざっくり説明しますね。(ざっくりでも長いですが・・・)

まずはなるべく摂取したくない脂質(飽和脂肪酸)を含むお肉類から

脂肪の部分自体を食べないといいう選択。白い脂肪の部分自体を食べずに残す。
・部位を選ぶ。鶏肉ならもも肉より胸肉など
・調理法を選ぶ。茹でると約50%もの脂肪が落ちます。(しゃぶしゃぶ程度じゃ少ない)
料理自体にも注意。例えば脂肪の少ないフィレステーキや鳥の胸肉を食べてもそこにかかっているソースに多くの油や砂糖が使われていてはいくらタンパク質とってもダイエットにも健康にも良くないですよね。またせっかく脂肪の少ない鶏肉をチョイスしても唐揚げのように油をふんだんに使っていてはこれもちょっと良くないんですよね(美味しいですけど、笑)要はそのお肉と一緒に食べているものに気をつけるということ。

卵や乳製品

・卵は非常に栄養価に優れた食材なのでできれば摂って欲しいのですが(ちなみに卵一個に20種類のアミノ酸が含まれてます)こちらの場合は単純に取りすぎに注意しましょう、目安は1日1個、白身だけならもっと食べても大丈夫。(あさから卵3つ使ってスクランブルエッグとか食べてないですか?)ちなみに火を通す卵料理は黄身が酸化してしまいます、そして生卵や固ゆで卵は実は消化があまり良くありません、生や固ゆでがダメなわけではありませんが一番のオススメは半熟卵(温泉卵)がいいですね。(作るのめんどくさいですが)
・乳製品も卵同様取りすぎに注意で良いと思います。乳製品は低脂肪や無脂肪などが多く出ていますがこういったものを活用するのもいいと思います。ただ最近では味をよくするために砂糖や人工甘味料など添加物などが入っていることもあるので原材料名はしっかり確認したほうがいいですね。個人的には乳製品でオススメはヨーグルトです簡単に摂れて腸内環境も整えてくれます、便秘の方には特に。

魚類

魚類に含まれる脂質も動物性の脂質なのですがお肉類の飽和脂肪酸と違い不飽和脂肪酸といってその中でも必須脂肪酸に位置付けられている体に必要な良い脂質になるので、実は魚はすすんで食べたい食材であるんですね。お肉と魚、タンパク質と摂るなら、魚です。

植物性のタンパク質

植物性のタンパク質はアミノ酸スコアが動物性タンパク質と比べて劣りますが、実は食べ合わせで補うことができちゃいます。
例えばお米はアミノ酸スコアは68ですがこれはリジンというアミノ酸が少ないために点数が落ちているのですが、このリジンを補ってやれば高いアミノ酸スコアになります。リジンは納豆や豆腐などの大豆製品に多く含まれています。そして大豆製品は栄養価が高いですね。

いかがでしたでしょうか?
ちょっと長くなってしまいましたが、タンパク質ひとつとっても色々ありますね。私もお肉は大好きなのでよく食べます、ですがやはりバランスが大切なので上記にあげたようなことは気を付けています。

今回の内容ご存知の方も多かったかもしれませんが、食事というのはとても大切で難しいですが、ほんのちょっとの工夫や意識で大きくみなさんの体が中身も外見も変わります。美味しいものを美味しく食べて健康も理想のスタイルも手に入れちゃいましょう。そういう意味でも是非楽しんで食事をしてもらえるといいかと思います。

ちなみにタンパク質の落とし穴、もうひとつあります、笑

これはタンパク質に限ったことではありませんがタンパク質も食べ過ぎると中性脂肪に変わって太ります、笑
何事も過ぎたるは及ばざるが如しですね。

1日の摂取目安は体重1kgあたり1g~1.2gです。体重55kgの方であれば55g~66g

パーソナルトレーナー Ryota

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